「ベティサイズモア」

肩が凝らない楽しい作品


  

「氷枕としての使用はおやめ下さい」と明記されているアイスノンを愛用している。これがあれば、熱帯夜も(比較的)気持ちよく眠れる。
もっとも、寝相が悪いからちゃんと枕をしているのは最初のうちだけどね。

楽しい映画を観た。
脚本がいいんやろうなぁ。ストーリーの面白さでは今年観た映画の中では一、二を争う出来でした。
途中で「ここまで話が育って、どうやってこの映画を終わらせるんやろう」って、観ているこちらがいらぬ心配をしてしまったほどだ。ヒロインを演じた女優さん(レニー・ゼルウィガー)が、ベティの役にピッタリ。また、彼女の後を追う仕事人(殺し屋?)のコンビ(モーガン・フリーマンとクリス・ロック)もなかなかいい味出してます。

殺されてしまうのは、いわゆる「悪い人」ばっかりで、ベティや彼女の周囲にいる「いい人」たちはみんな幸せに(?)なるのもいいです。映画を観る前に持っていたイメージと観終わった後のイメージが、ここまで違う(もちろんいい意味で)映画も珍しいですね。

ストーリーの進み方はかなり強引だし、破天荒。でも、お話として破綻しているように思わせないのは、主人公たちの魅力のおかげ。
設定そのものが「ありそうで、ない。でも、どこかでひょっとしたら、あるかもしれない。いや、やっぱりないで」っちゅう感じやし、ベティのキャラクターは、今は幸せではないかもしれないけれど、自分の身の上の不幸や不満を他人に晒したりはしないし、ぶつけない。いつも明るく、元気良く。映画が始まって、たった5分でみんなベティのファンになってしまう。
だから、どんな時にも「がんばれ、ベティ!」って心の中で応援してしまうし、お話が上手すぎても「出来過ぎや!」なんて誰も思わない。
それどころか、ベティを追いかける仕事人のうちのおじさんの方は、毎日彼女の写真を見続けているウチに、すこしずつベティに恋していってしまうのだ。

どんなお話なのかは、映画を観てのお楽しみ。観て損のない映画ではないでしょうか。スクリーンでご覧になるのも良し。ビデオを借りるのも良し(但しまだビデオ化されてないけど)、TV放映を待ってもいいでしょう。チャンスがあればご覧下さい。
梅田のOScapで今週の金曜日まで上映中。ボクが観た月曜の最終回は40名ほどの入りでした。

おしまい。