「おいしい生活」

こんなクッキー・ショップを開いてみたい


  

火曜の夜に梅田ガーデンシネマで観たのは、ウッディ・アレン監督・主演の「おいしい生活」。前作の「ギター弾きの恋」が夏場の公開。この映画もなかなか良かったし、今回も期待‘大’ですね。
平日の最終回にもかかわらず40名程度の入り。たいしたものです。

ニューヨークのしょぼいアパートに妻のフレンチーと住むレイは、ある日銀行の隣の隣りに閉店したピザ屋を見かける。自称‘天才’のレイは、このピザ屋を借りて地下からトンネルを掘って銀行の金庫からお金をごっそりいただくという計画を思いつく。これが成功したらフロリダで豪邸に住める!
このトンネルを掘っている間に、カモフラージュとして、ピザ屋の跡でフレンチーにはじめさせたのが「サンセット・クッキー」という、クッキー屋さん。
レイの作戦は、水道管を破裂させるし、掘り進んだトンネルは、気が付けば何故かトンネルはブティックに行き当たるしで散々。ところがクッキー屋の方は連日長蛇の列が出来る大繁盛! テレビのレポーターまで押し掛ける騒ぎになって、いつの間にかフランチャイズを広げ、大きな工場を持つ大企業に成長したのだ!
レイとフレンチーは大金持ちになり、フロリダではなくニューヨークで大豪邸に住むご身分だ。

フレンチーは会社の経営には興味は無いが、美術界のパトロンになって社交界でもてはやされたいという思いがつのる。でもしょせん社交界では‘成り上がりもの’。自宅で開いたパーティでは‘成金趣味’と陰口を叩かれる始末だ。 一方、レイはお金持ちになっても庶民の生活が忘れられない。エスカルゴやワインより、チーズバーガーやビールが恋しくてしかたない。
こうして、夫婦の間には微妙な亀裂が入りはじめ...。ヒュー・グランド演じる怪しい美術商が登場して、彼に熱を上げるフレンチー。

ボクとしては、クッキーで成功するまでのお話しがとても面白かった。だからこの部分にもう少し力点をおいて欲しかったな。中盤以降の金持ちになってからのエピソードはもう少し端折ってもよかったような気もします。
そうは言うものの、軽快なテンポで楽しく見せてくれる。ほんとに手練れた手腕のコメディ作品です。肩が凝らなくて誰もが楽しめること請け合いですね。もう少し梅田ガーデンシネマで上映しているはずです。

ボク個人としては「ギター弾きの恋」の方が好きだけどね。

おしまい。