「ヤンヤン 夏の想い出」

台北の普通の一家のお話


  

なんか「薄ら寒い」日が続きますが、みんさんお元気ですか?曇りの日も多いしね。スカットしない気分です。

さて、今回ご紹介するのは99年の台湾の作品「ヤンヤン 夏の想い出」。劇場はここも「毎度」の心斎橋ビッグステップにある「パラダイスシネマ」。この日は水曜日のレディースデイ(女性のみ入場料1,000円)のせいか、40名程度の入りで、いい感じ。

3時間を少し割るぐらいの長い映画ですが、その長さはあんまり気になりません。劇的な展開を見せることもないんやけど、中身の詰まったいい映画です。ヤンヤンは台北に住む8才の小学生。このヤンヤンの一家の一ヶ月ほどのお話。
ヤンヤンの伯父さんの結婚式で映画は始まる。この日を境にヤンヤンの家族は動き始める。ヤンヤンのおばあさんはこの日倒れてしまい、昏睡状態に。ヤンヤンの父親「NJ」は、披露宴が行われたホテルで初恋の女性とばったり出会う。ヤンヤンの姉ティンティンはマンションの隣の部屋に引っ越してきたリリーに出逢う。

人はやっぱりいつも異性に惹かれてしまうんだな。
NJは仕事で東京に出張することになる、その時、東京で今はアメリカに住む初恋の人とデートする。
ちょうど、その頃台北ではNJの娘、ティンティンは恋人と生まれて初めてのデートをしている。
NJと彼女が東京で踏切が上がるのを待っているとき、ティンティンは恋人と台北で信号が変わるのを手を繋いで待っている。何回か東京と台北が繰り返して映される、このシーンが好きだな。
父の恋も娘の恋も、結局実らないんだけど、なんか爽やか。

おばあさんは結局、意識を取り戻さないまま亡くなってしまい、そのお葬式で映画も終わりを迎えるんやけど、その時には動き始めた家族がまた元のように戻っている。そして、みんながちょっぴり成長したような気がするのは私だけでしょうか。

NJの交渉相手の日本人役でイッセー尾形がいい味を出して好演しています。

たぶん2/23の金曜日までパラダイスシネマで公開中です。ほんわかしたい気分になりたい方にはおすすめの映画ですね。

おしまい。