「GO」

ラベルにこだわる、日本人。中味を見ようよ。


  

先週の土曜日にようやく我がサンフレもJ1残留が決定して、ほっと胸をなで下ろしています。先月、東京ヴェルディにいいところなく破れたあたりでは「最悪の事態」を覚悟していただけに嬉しい限りです。
学生のフットボールも佳境に入りました。1部ではファイターズが早々と優勝をきめたものの、ギャングにも同率優勝の望が残っていて、11/25の直接対決に期待です。それにしても情けないのはパンサーズです。いいタレントを揃えながらファイターズから1本もTDが奪えないとは...。また、終盤のタイムコントロールに成長の跡が伺えませんネ。
2部の試合も見てきました。関大は上に上がっても充分やって行けそうです。関大と引き分けた龍谷も来期は2部のままですが、上でもそこそこやれそうです、ただプレーはちょっと派手好みですけどね。それに較べて阪大は期待していただけにちょっとがっかり。京産とのプレーオフ次第ですけど、入れ替え戦でも苦戦しそうですね。1部に上がれたとしても現状では1勝も出来ない可能性が高いような気がします。
12月に入るとサッカーは天皇杯が始まり、フットボールは甲子園(きっと見に行かないでしょうけど)。もうしばらく忙しい週末が続きます。

さて、長居でフットボール観戦の前に観てきたのは「GO」。こんどはびっくりマークのない方です。土日祝のみの早朝上映(9:40〜)のせいもあるのでしょうが、巨大な梅田東映で20名ほどの入りはちょっと淋しすぎます。
原作は金城一紀の小説で直木賞を授賞しています。原作を割と忠実になぞったストーリーになっています。
主演は窪塚洋介で、ボクは「GO!」の高田宏太郎より窪塚のほうがいいです。
父親役にどちらの「GO」にも出ている山崎努がまたまた怪演。いやはや、もっと出演シーンを増やして欲しかったくらいです。母親は大竹しのぶ。タクシーの運転手に大杉漣。ヒロインには柴崎コウ、この子もかわいいんだけど、ちょっと繊細さに欠けるように見えました。

テーマは在日なんだけど、大上段に「在日とは何か、その差別の根源は何か?」なんて叫んでいるのではなく、自分はどのカテゴリーに属する、どんなラベルが貼られている人間なのかという外見や名前にとらわれることなく、自分は自分で一人の人間だ、その中味で勝負したい、というテーマになっている。
でも、周りの日本人たちは、人の中味を見る前に名前やレッテルに気を取られてなかなか中味では勝負させてもらえない。そのへんのもどかしさがとても上手く描けていると思うし、考えさせられもしました。
「いっそ自分の肌が緑色だったら良かった」という杉原の台詞には、ハッとさせられました。

日本の中高生諸君には「バトルロワイヤル」を観るならこの「GO」を観てもらいたいなぁ、と思いながら劇場を後にしました。映画を観る時間が無ければ、原作を読んで!
なお、地下鉄のシーンのみ神戸でロケされています。

おしまい。