「ウォーターボーイズ」

素直に感動できる!


  

青春映画の王道はやっぱり高校生の学園モノだねぇ。それも日本映画でスポ根ものと来れば、それだけで映画の半分は成功したようなものです。
この夏一番の「爽やか系」の映画でした。

部員が一人しか居ない水泳部は、もう廃部寸前。そんな水泳部に駄目な奴らという烙印を押された5人が集まり、ひょんな事から男のシンクロナイズドスイミングに取り組むことになる。一度は諦めかけたシンクロだが、高校最後の文化祭で披露するため夏休みの全てを練習(?)に賭け、紆余曲折を経て大成功を収める、というお話し。

ストーリー展開は、あまあま。高校生を演じる役者たちの演技もどこかぎこちない。でも、そんなことは脇に追いやるほどの強引さと面白さをこの映画は持っている。お話しの着想の良さ(実話ベースらしい)と最後のシンクロ演技の迫力が難点を全て吹き飛ばしてるのだ。
こんな映画を観ると、今はもう中年のおっさんになってしまったボクだけど、もう一度青春を取り返しに高校生の頃に戻ってみたいな、と切に思うのです。
高校生が何かの目標に向けて一途に突っ走る姿は、ほんと見ていて気持ちがいいし、何故か深い共感を覚えます。自分もそうだったからかなぁ。

この映画のアラを上げればきりがないほどあるんだけど、映画を観ながら思いっきり笑わせてくれて、そして最後は彼らと一緒に感動できる。そんな素敵な作品でした。
竹中直人が相変わらずの怪演。男の先生役の人も良かった。高校生役の人たちの中には既に人気がある人がいるのかも知れなくいけど、ボクは知らない人ばかり、そんな垢抜けなさも良かった。

素直に面白い映画を観たい人には、是非お勧めします。
梅田のナビオシネマでしばらく公開中です。
ボクが観たのは木曜の19:15からの最終回でしたが、60名ほどの入りで、まあまあ。驚くべき事に、エンドロールが流れ終わって場内が明るくなるまで、誰一人席を立ちませんでした。こんなの初めての経験です。

おしまい。