「美術館の隣の動物園」

だんだん染まる恋もあります


  

ちょっと古い話しですが、先々週は土曜も日曜もアメリカンフットボール観戦。関西学生リーグも大詰めを迎えています。日曜は京大と関学が共に5連勝で対戦。この両者が無敗で対戦するのは何年ぶりでしょうか。やっぱり、無敗同志だと盛り上がりますよね。結果は、スコアだけを見るとファイターズの圧勝。でも、現場で観戦していた私としては、点差ほど差は無かったように思います。「もし、3Qの4thダウンギャンブルをしていなかったら」とか「もし、ギャングがパントをファンブルしていなかったら」...。3Q途中まではモメンタムは確実にギャングにあったのに!でもスポーツに「もし」は禁物。2試合続けて苦しいゲームをものにしたファイターズには「本当の」強さがあるのでしょう。こうなれば、立命館に頑張って貰って、三つ巴のプレーオフに期待しましょう。

で、先週の土曜は久々にJリーグ観戦。しかも鳥取まで遠征して、サンフレッチェの応援に出掛けました。しかし、結果は延長Vゴール負け。「ウ〜ン」。目標を持たないサンフレに、優勝を争うアントラーズとの差とはいえ、あまりにも情けない試合でした。オマケに鳥取はもう「真冬モード」に突入していて試合中に雨こそ降らなかったものの、北風びゅーびゅーで、むちゃくちゃ寒かった。サンフレには相性のいい天皇杯での活躍に期待しましょう。

そして、次の日曜は早起きして六甲へ登ってきました。先週あたりからなんか身体が重くて、運動不足なのかなぁ、と思っていたのであんまりしんどくなさそうな「天狗岩南尾根コース」。阪急御影駅をスタートして約2時間のコースです。最近は歩き出す前にしっかり準備体操とストレッチをするようにしています(もう年ですからね)。山を歩いていると、木々の間だから見える空がだんだん近くなってくるのね。しんどくて、ついつい下を見がちなんやけど、ふと見上げると空が近くなっている。嬉しいなぁ。空が近くなったらゴールも間近です。今回のコースは、距離は短いものの、急登に次ぐ急登で、山道に入るやいなや弱気の虫が顔をもたげてゼーゼー言っていたのですが、なんとか歩けました。下りは膝に負担が大きいので六甲山ホテル前から阪急バスに乗りました。六甲も冬支度を始めたような、冷たい風が吹いていました。お疲れさまでした。

さて、今回ご紹介するのはシム・ウナ様の映画「美術館の隣の動物園」です。一般の封切りを前に観るチャンスに恵まれ、六甲山を降りてから観てきました。
この世の中に「偶然」ってそんなにないし、街ですれ違っただけの人と突然恋に落ちるってこともないよね。だけど「こんな偶然ならあってもいいかナ」 という気にさせられる、とってもいい物語。結婚式場のビデオカメラマン(ウーマン?)のチュニ(ウナさま)の部屋に突然男が現れる。その彼チョルスは、以前この部屋に住んでいた女性(タヘ)の恋人で、軍隊の休暇を利用して彼女を訪ねてきたのね。でも、チョルスはタヘに振られてしまって、行き場を無くしてしまう。チュニの次の仕事はなんとタヘの結婚式の撮影なんです。こんな形で偶然出会った男女が最初はいがみ合いながらも、いつしかお互いに惹かれ始める。

「恋なんて一瞬で落ちるものだと思ってた。でもだんだん染まる恋もあるのね」というラスト近くのチュニのセリフは素敵です。

チュニは部屋はチラけっぱなしだし、流しには汚れた食器の山。靴下は洗濯するのがめんどうだから履かない主義、という家事能力ゼロの女性役をとってもかわいく演じています(人間ってカワイイから、格好イイからって許される部分ってけっこうあるんやなぁ)。坂道の途中にあるカーブミラーが何度か出てくるんやけど、それがとっても印象的に使われています。
とってもロマンチックな映画ですので、是非ご覧下さいね。大阪では12月に入ってすぐにビッグステップのパラダイスシネマで公開されます。

おしまい。