「発熱天使」

「今」の北京を垣間見ることができる


  

会場を新梅田シティからナビオ横にあるOS劇場C・A・Pに移す。しかし、休日のようやく「読本」も終了して一息ついたところですね。少し寒くなってきましたが皆さんお元気ですか? ちゃんと家に帰っていますか? 食事ちゃんと食べてる?

相変わらず、毎週末は「山歩き」です。1/9は隆雄先生と、ご令嬢の彩音ちゃんと3人で篠山の「弥十朗ケ岳」へ、1/15は一人で宝塚の十万辻から「大峰山」を経て武田尾まで歩きました。途中は人っ子一人として出合わない静かでいいコースでした(時間のせいもあるけど)。
で、1/16は加太へ釣りに。猛烈に寒くて、唇までムラサキになりましたが、なんとか釣れました。寒いけど満足の行く釣果でした。

さて、今回は「発熱天使」。会場は九条の「シネ・ヌーヴォー」。レイトショーのみの公開です。観客は15名で丁度良いくらいです。
舞台は現代の中国・北京。一人の日本人の男が友人を捜しに夏の北京を訪れます。北京の風景が至る所に散りばめられていて、懐かしくさえ感じられます(有名な場所は天安門広場しか出てこないところがいい)。また、食事のシーンが多く、庶民的な料理から高級料理まで、味わえませんが見て楽しめます。
日本人は椎名桔平(本質的には役者として出演しているのは彼だけ)「意味が分からなくても、その音だけで、外国人と会話をするのが趣味」という。この男が中国の現代芸術を代表する4人の若いアーチストに次々と出逢い、会話を重ねていく。ストーリーを追うというよりも、ドキュメンタリーですね。
そして、各人から今のことや「天安門事件」のことなどを聞き出す。口が重かったり、饒舌だったりするんだけど、やはりみんな心の重石になっているようです。そして、どこか寂しそうです。
でも「国のブラックリストに載っている」なんて言いながら、庶民とはかけ離れたごっついリッチな生活しています。最後に登場するダンサーを巡り、ちょとしたストーリーの展開があるのですが、これはご愛敬。

この映画を観て、心が洗われるとか、そういう作品ではないのですが、「今の中国を知る」という意味では観ておいて損はない映画です(「スパイシーラブスープ」の方がより庶民的ですけどね)。
最初の方のカットで、街角で遊んだりつまみ食いをする子供達が登場するんだけど、カメラを全く意識していない彼らの表情がとてもいいです。

「発熱天使」は1/21まで上記「シネ・ヌーヴォー」で公開中。観たい人は急げ! しかし、最近中国モノばっかり観てるなぁ。

で、次回は「シュリ」ですな。

おしまい。